春一番、吹かずとも

仕事場を移動しているとき、突風にあおられ、思わず足を止めた。風が強く、まっすぐ歩くことすら難しい。コートの裾が激しく舞い、髪も乱れる。

「これは春一番か?」

そう思い、あとでニュースを確認すると、どうやら違ったらしい。風速は10m/sを超えていたが、春一番の条件には当てはまらなかったようだ。

春一番とは?

春一番は、冬から春へと移り変わる時期に初めて吹く、強い南風のこと。気象庁の定義では、

  • 立春(2月4日ごろ)から春分(3月20日ごろ)までの間
  • 日本海に低気圧が発生し、広範囲で気温が上昇
  • 最大風速が8m/s以上

といった条件を満たす必要がある。ただ強い風が吹いただけでは、「春一番」とは呼ばれないのだ。

春一番が吹くと…

春一番が吹くと、一気に気温が上がることが多い。けれど、その後は寒の戻りがあり、また冷たい空気に包まれることも。つまり、春一番が吹いたからといって、すぐに春本番というわけではないのだ。

今日の風は、それほど強かったものの、「春一番」ではなかった。でも、この風もまた、季節の移ろいを告げるひとつのサインなのかもしれない。

春は、もうすぐそこまで来ている。

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