今年も確定申告の時期がやってきました。テレビのニュースでも「申告スタート」「還付申告」「e-Tax利用者が増加」といった話題が流れるようになり、毎年のことながら季節の移り変わりを感じます。街の空気が少しだけ慌ただしくなるこの時期、税金という普段はあまり意識しないテーマに自然と向き合う時間が増える気がします。
自分自身は会社員で、給与所得以外の収入は特にありません。年末調整も会社で完結するため、個人的には確定申告をしなくても生活に困ることはありませんでした。正直なところ、数年前までは「確定申告は自営業の人がやるもの」という感覚がどこかにあったのも事実です。しかし、奥さんがパートで働くようになってからは事情が少し変わりました。収入の状況によっては申告が必要になることもあり、ここ数年はe-Taxを使って手続きをするのが我が家の恒例行事になっています。
奥さんは機械操作があまり得意ではないので、実際の入力作業はほとんど自分が担当しています。最初にe-Taxを触ったときは、正直なところ画面の項目の多さに戸惑いました。どこから入力を始めればいいのか、どの控除が対象になるのか、説明文を読みながら少しずつ進めていった記憶があります。それでも、年を重ねるごとに流れが分かってきて、今では「今年はこの書類を準備しておこう」と事前に考えられるようになりました。
入力作業をしていると、所得税だけでなくさまざまな控除があることに気づきます。医療費控除や生命保険料控除、社会保険料の扱いなど、普段の生活ではあまり意識しない項目が並びます。税金というと難しいイメージがありますが、実際には日常の支出や生活の選択が反映される仕組みでもあるのだと感じます。制度の細かな部分までは理解できていなくても、入力しながら「こういう考え方で税額が決まるのか」と学べる点は大きいと思います。
e-Taxの良いところは、自宅で完結できることです。以前は税務署に並ぶニュース映像を見て、「大変そうだな」と他人事のように感じていましたが、今はパソコンの前で落ち着いて作業できるので、心理的なハードルはかなり低くなりました。マイナンバーカードの読み取りやログインの手順など、最初は少し手間に感じた部分もありましたが、一度環境を整えてしまえば翌年からはスムーズです。
奥さんと並んで画面を確認しながら作業をしていると、自然と家計の話題にもなります。「去年より収入が増えたね」「この控除ってどんな意味なんだろう」といった会話が生まれ、単なる事務手続き以上の時間になっている気がします。普段は忙しくてお金の話をゆっくりする機会が少ないからこそ、この季節は夫婦で家計を振り返るきっかけにもなっています。
確定申告という言葉だけを聞くと、難しそう、面倒そうという印象を持つ人も多いと思います。自分も最初は同じでした。ただ、実際にe-Taxで操作してみると、税の仕組みを体感的に理解できる部分があり、FPの勉強にもつながるような感覚があります。制度を知ることで、ニュースで聞く「税制改正」や「控除の見直し」といった言葉の意味が少しずつ身近になるのも興味深いところです。
最近はスマートフォンだけで申告できるケースも増えてきており、年々ハードルが下がっている印象があります。時代の変化に合わせて手続きの方法も変わっていく中で、こうしたデジタル化の流れは忙しい家庭にとってありがたいものだと感じます。奥さんも最初は「難しそう」と言っていましたが、今では「今年もそろそろやる時期だね」と自然に話題に出るようになりました。
もちろん、税金の制度は毎年のように細かな変更があります。ニュースや国税庁の案内を確認しながら、「今年はどこが変わったのか」をチェックするのも大切だと思っています。大きな知識がなくても、少しずつ慣れていくことで、確定申告は特別な作業ではなく日常の延長線上にあるものとして捉えられるようになりました。
サラリーマンであっても、税金の仕組みを知ることは無駄ではありません。むしろ、自分の生活に直結するテーマだからこそ、一度はe-Taxを触ってみる価値があると感じています。還付があるかどうかだけでなく、収入や支出を整理し、制度を理解する時間として向き合うことで、家計の見え方も少し変わってくる気がします。
今年も無事に入力が終わり、送信ボタンを押した瞬間にほっと一息。大きなイベントではないけれど、我が家にとっては季節を感じる小さな恒例行事です。来年はどんな制度変更があるのか、どんな気づきがあるのか。そんなことを考えながら、また一年、日々の生活を積み重ねていきたいと思います。


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